アンカリングとは? | スピードコーチングコラム

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アンカリングとは?

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五感と内面を結びつける

ある犬に対して、ベルを鳴らしてから餌を与える行為を何度も何度もくり返す。すると、餌を与えなくてもベルを鳴らすだけで犬の唾液が分泌されるようになる。

ご存知「パブロフの犬」ですね。ベルの音という操作可能な外的刺激が、犬の内面にある食欲を増進させたのです。これを意図的に行おうとする試みが「アンカリング」です。パブロフの犬は食欲でしたが、人間の場合はモチベーションのアップに効果的とされています。

たとえばスポーツ選手のゲン担ぎを思い浮かべていただけると理解しやすいでしょう。
メジャーリーガーのイチロー選手は、バッターボックスに立った後、左の袖を軽く引っ張る仕草をします。あるいは元サッカー日本代表の中村俊輔さんは、試合前夜に必ず野菜ジュースを飲むそうです。また、総合格闘家の横田一則さんは、リングインとリングアウトのいずれにおいてもロープの3段目を厳守しているとのこと。

これからの行為は試合内容と論理的な整合性はありません。袖を引っ張っても、野菜ジュースを飲んでも、ロープの3段目から出入りしても、試合に勝てるかどうかとは関係がないのです。それでも行うのは、自身のメンタルを最高の状態にするため。

これらの行為が、過去にベストパフォーマンスを発揮した自分を蘇らせる一種のスイッチとなっているのです。

アンカリングの手順

アンカリングを利用できるのはアスリートだけではありません。大切な行事をひかえているビジネスパーソンや学生、その他すべての人にとって有効な手法です。それでは、具体的なアンカリングの手順についてご紹介しましょう。

1.成功体験を想起する
最初に過去の成功体験をイメージします。どのような場面でも構いません。テストで満点をとったこと。成功したプレゼンテーション。盛り上がった楽器の演奏など、より具体的に思い浮かべられるものが良いでしょう。ネガティブなものは一切排して、100%ポジティブな状態を想起するようにします。

2.言葉を作る
次に、ベストパフォーマンスを発揮していた自分を言葉で表現します。「自分は活躍できる!」「誰にも負けない!」「本番で必ず活躍できる!」など、成功体験と結びつきの強い言葉ですね。ありきたりのものではなく、一番自分に合っていると思えるものがベストです。

3.行動を作る
言葉ができたら次は行動を作ります。イチロー選手のように、本番の舞台や直前に行えるものがオススメです。靴下をひっぱる、腕まくりをする、ネクタイを締め直すなど、他人が見ても違和感のないものが良いでしょう。

4.言葉と行動を結び付ける
イメージ、言葉、行動が決まれば、あとはそれらを結びつけるだけです。成功体験をイメージしながら自分の言葉と行動でメンタルを整える。可能であれば静かな集中できる場所を確保して行うとより効果的でしょう。

5.確認する
最後に忘れてならないのが確認です。パブロフの犬は食欲を意識して唾液を出しているわけではありません。「ベルの音=唾液の分泌」が無意識に行われているのです。アンカリングにおいても、意識せずに内面が変化しているかどうか確認するようにしましょう。

くり返し実践すること

アンカリングの仕組みとその手順についてご理解いただけましたでしょうか? あとはくり返し実践するだけです。どんなに辛い場面でも苦しい状況でも、アンカリングによって内面から自身をプロデュースしていきましょう。

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